メールに動画を入れたら重すぎるのでは…?
Vmailは動画メールサービスです…と言うと、お客様から「メールに動画を入れたら重くなってしまうのではないですか?」と質問を受ける事が多々あります。ブロードバンドという言葉が死語になっているくらいインターネットの通信は高速になっているものの、通信料金に関しては気にされている方も多いのではないでしょうか。今回は、気になる動画メールの容量について実際のところはどうなのか? という点について解説いたします。
HTMLメールの容量は小さいがリンクには注意
動画メールにはHTMLメールが使われます。HTMLメール内の画像やファイルは、HTMLメールと一緒に送る「添付型」、Webサーバに予めアップロードしてあるファイルをメール開封時に取得しに行く「読み込み型」の2種類の手法がありますが、キャリアメール以外には概ね「読み込み型」で送るのが一般的です。Vmailでは「読み込み型」でGIFアニメーションを読み込みますので、メールが開封されるまでは動画ファイル分の通信料はかかりません。
HTML自体はテキストデータですので、HTMLメールとして送る容量としては、数KBからせいぜい数十KB程度に収まります。したがって、仮に1ヶ月の間に1万通のHTMLメールを受信したとしても、データ通信量の上限に達してしまうことはないと考えて差し支えないでしょう。
GIFアニメーションの容量はどれくらい?
HTMLメールで読み込むGIFアニメーションについてはどうなるのでしょうか?下の図1はVmailを使って作成したGIFファイルの容量と、その動画の秒数をプロットしたものです。
図1. GIFファイル容量と動画秒数
このようにファイルの容量にはばらつきがあるので、GIFアニメーションの容量は実際に作ってみないことには計算するのが難しいと言わざるを得ませんが、動画の秒数が長くなるに従ってGIFファイルの容量が増えているという傾向は見られそうです。もう少し詳しく分析してみると、以下の図2のような結果が出てきました。
図2.GIFファイル容量と動画秒数の回帰分析結果
突然出てきたEXCELの回帰分析を見て、頭痛がしてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、ひとことで言えば、概ね「動画の秒数」と「GIFファイルの容量」は比例するという結果になります。先ほどのプロットと合わせたものが、以下の図3になります。動画によってバラツキがあるので一概には言えませんが、概ね1秒あたり約0.35MBという結果となりました。なお、GIFアニメーションはループ再生した場合でも、ファイルの容量は殆ど変わりません。
図3. GIFファイル容量と動画秒数の比例関係
これを元に計算すると、5秒の動画で約1.75MB、10秒の動画で約3.5MBとなります。通信速度は環境・時間帯・混雑状況により大きく変わってきますが、10Mbps程度の通信速度があれば、10秒の動画でもいわゆる「Webの3秒ルール」にギリギリ収まる範囲となります。
Vmailを利用されているお客様の反応は?
幸いなことに、今のところ、Vmailを利用されているお客様から「動画メールが重い!けしからん!」といったようなお叱りの声は聞こえてきておりません。
YouTubeを見すぎた…アプリをダウンロードしすぎた…等で128kbpsの通信に制限されてしまったりするとさすがに動画メールの再生は難しくなりますが、そもそも128kbpsだと静止画のHTMLメールであっても閲覧が厳しい状況になりますので、あまり問題視する必要はありません。
結論として、メールに動画を入れたら重いのでは? という答えですが「イマドキ、動画くらい問題ないですよ!」と言えるのではないでしょうか。是非、動画メールでよりリッチなメールを作ってみてください。